キッズのみんな、こんにちは!
突然だけど、みんなは「お小遣い」や「お年玉」をもらったらどうしてる?
- Aさん:「将来のために、しっかり貯金する!」
- Bさん:「欲しいゲームや漫画を買って、すぐに使っちゃう!」
大人たちはよく「貯金は大事だよ」「無駄遣いしちゃダメ」って言うよね。だから、Aさんの方がしっかり者でエライ!って思われがち。
日本では昔から「貯金=良いこと(美徳)」とされてきたからね。
でも、ちょっと待って。
もし、その一生懸命貯めたお金を、シぬときまで全然使わずに残したまま天国へ行くことになったら…
それって本当に幸せな人生だったと言えるのかな?
今、世界中で話題になっている本『D・I・E WITH ZERO(ダイ・ウィズ・ゼロ)』は、そんな私たちの当たり前をひっくり返すようなメッセージを投げかけているんだ。直訳すると「ゼロで4ね」。
「えっ、しぬときに一文無しになれってこと!?そんなの怖いよ!」
そう思うのも無理はないよね。
でも、この言葉の本当の意味は「やけくそになってお金を使い果たせ」ってことじゃないんだ。
これは、「限りある人生(時間)を、もっと賢く、最高に楽しむためのヒント」なんだよ。
今日は、このちょっと刺激的なタイトルの本が教えてくれる、「お金と幸せの新しい関係」について、一緒に見ていこう!
『DIE WITH ZERO』ってなんなん?目指せ「思い出の大富豪」!
この本を書いたビル・パーキンスさんが一番伝えたいことは、これに尽きるんだ。
「お金は、幸せな『経験』と交換するためのチケットだよ」
お金そのものは、ただの紙切れやデータだよね。
それを持っているだけじゃ、お腹も満たされないし、ワクワクもしない。
美味しいものを食べたり、旅行に行ったり、誰かにプレゼントしたり…
何かの「経験」に変えて初めて、価値が生まれるんだ。
🪄 魔法の言葉「記憶の配当」
ここで、とっても大事なキーワードが登場するよ。
それが「記憶の配当(きおくのはいとう)」。
「配当」っていうのは、株式投資などで定期的にもらえる「ごほうび」みたいなお金のこと。
『D I E WITH ZERO』では、お金じゃなくて「思い出」がごほうびをくれると考えるんだ。
例えば、きみが中学生の今、友達とディズニーランドに行ったとしよう。
- 行ったその日はもちろん最高に楽しい!(これが最初の価値)
- 1年後、写真を見返して「楽しかったねー!」と盛り上がる。(これが1回目の配当)
- 10年後、大人になって再会した時に「あの時のジェットコースター、やばかったよね」と懐かしむ。(これが2回目の配当)
- おじいちゃんおばあちゃんになっても、「若い頃はあんなことしたなぁ」と心が温かくなる。(これがずっと続く配当)
一度の楽しい経験が、そのあとの人生で何度も何度も「幸せな気持ち」をプレゼントしてくれる。
これが「記憶の配当」なんだ。
早く経験すればするほど、一生のうちにもらえる「配当」の合計は多くなるよね。
だから、「若いうちの経験はとっても価値が高い」んだよ。
⏳ 経験にも「賞味期限」がある!?
もう一つ大事なことがある。それは「経験の賞味期限」。
10代のきみが全力で走り回って遊ぶのと、80歳になってから同じように走り回るの、
どっちが簡単かな?もちろん、今のきみだよね。
体力が必要な遊びや、感性が豊かな若い時期にしか感じられない感動って、確実にあるんだ。
- 10代〜20代:体力も好奇心もMAX!多少の無理もできる。
- 40代〜50代:お金はあるけど、仕事や子育てで時間が作りづらいかも。
- 70代〜80代:時間はあるけど、体力が落ちて遠出が難しくなることも。
「いつかやろう」と思っているうちに、その「いつか」が来たときには、もうそれを楽しめる体力や気力が残っていないかもしれない。
『DIE WITH ZERO』は、「今しかできないことは、今やろう!」と背中を押してくれるんだ。
みんなはどう思う?「アリ」か「ナシ」かで大論争!
この『D・I・E WITH ZERO』の考え方は、世界中で大きな議論を巻き起こしたんだ。
「素晴らしい!」と絶賛する人もいれば、「危険すぎる!」と反対する人もいる。
それぞれの意見を見てみよう。

👍 「アリ!」派の意見(賛成)
- 人生が変わった!:「今まで将来が不安で貯金ばかりしていたけど、この本を読んで旅行に行ってみた。最高の思い出ができたよ!」
- お金の呪縛から解放された:「しぬときにお金持ちでいるより、思い出持ちでいたいと思えるようになった」
- 経済も回る:みんながお金を使えば、景気も良くなるかもしれないね。
🙅♀️ 「ナシ!」派の意見(反対・心配)
- すごく長生きしたら:
「もし予定より長生きしちゃったら、お金が足りなくるんじゃない?」 - 医療費や介護費は?:「病気になったときのために、やっぱりお金は残しておきたいよ」
- 子供に残してあげたい:「自分は使い切らなくても、子供や孫にお金を残すのが親の愛情でしょ」
どちらの意見ももっともだよね。
特に日本では「人に迷惑をかけたくない」という気持ちが強いから、
老後にお金がなくなることへの恐怖感はすごく大きい。
だから、この本も「明日から全財産使い果たそう!」なんて
無茶を言っているわけじゃなくて、
「人生の最後にゼロになるように、しっかり計画を立てよう」と提案しているんだ。
これからのお金との付き合い方はどうなる?
この考え方が広まると、未来のお金との付き合い方は、こんな風に変わっていくかもしれないね。
🌟 「何のために貯めるか」がもっと大事になる
ただ漠然と「不安だから貯める」のではなく、
「30歳で世界一周するために貯める」「60歳までに○○を経験するために貯める」といった、
人生を豊かにする目標(やりたいことリスト) に合わせた貯金が主流になるかも。
これを「タイムバケット」を作る、なんて言ったりするよ。
- 10代でやりたいこと:部活の合宿で最高の結果を出す、友達と卒業旅行に行く
- 20代でやりたいこと:海外留学に挑戦する、いろんな仕事のスキルを身につける
- 30代でやりたいこと:家族と快適に暮らせる家を見つける、子供といっぱい遊ぶ
年齢ごとに「やりたいことバケツ」を用意して、そこにお金と時間を割り振っていくイメージだね。
🎁 「温かい相続」が増えるかも?
今までは、親が亡くなった後に子供がお金を受け取る(相続する)のが一般的だった。
でも、その頃には子供ももう60代…なんてことも多い。
それよりも、子供が20代、30代の、一番お金が必要な時期(家を買ったり、子育てをしたりする時期)に、親が生きているうちにプレゼントする「生前贈与(せいぜんぞうよ)」が増えるかもしれない。
これを本書では「温かい相続」と呼んでいるよ。お金の価値が一番高い時に、大切な人に渡せるって素敵だよね。
まとめ:「ゼロで死ね」は、最高の人生への招待状

「ゼロでシね」という言葉は、ちょっと過激に聞こえるけれど、その本質はとってもシンプルで温かい哲学なんだ。
「きみの人生という限られた時間を、どう使えば一番幸せになれる?」
これを問いかけているんだね。
お金は大切だけど、お金を貯めること自体が人生の目的じゃない。
お金は、きみや、きみの大切な人が笑顔になるための道具なんだ。
キッズのみんなへ、今日からできること:
- 「やりたいことリスト」を書いてみよう!
今やりたいこと、大人になったらやりたいこと、どんどん書き出してみよう。 - 「経験」にお小遣いを使ってみよう!
ずっと欲しかったモノを買うのもいいけど、友達と映画を観に行ったり、いつもと違う場所へ出かけてみたり、「思い出」に残ることに少しお金を使ってみよう。
未来のきみが振り返ったとき、「あー、楽しかった!最高の人生だった!」と笑顔で言えるように。
今という時間を大切に、たくさんの素敵な「思い出貯金」をしていってね!


